6月にコペンハーゲンで開催された3daysofdesign 2026にて、辰野しずかが3つの展示を、4会場で発表いたしました。
新作照明「TSU-TSU」|MOEBE × Shizuka Tatsuno
デンマークのデザインブランドMOEBEとの対話から生まれた、新作照明「TSU-TSU」を発表しました。


このコラボレーションは、互いの仕事への共感から始まりました。辰野は、素材と構造に対するMOEBEのミニマルなアプローチに共感し、MOEBEは、備前焼の水の器「hiiro」をはじめとする辰野のデザイン活動に関心を寄せていました。
「hiiro」では、備前焼ではあまり見られない削り出しによるシャープな形状を取り入れ、シンプルな造形と、焼成によって生まれる自然な質感や一つひとつ異なる表情との調和を試みています。こうした備前焼へのアプローチが、今回のコラボレーションの出発点の一つとなりました。
MOEBEの「Tube Pendant」が持つ精緻な構造と、備前焼ならではの有機的な表情を組み合わせ、陶器のパーツは岡山のDAIKURAによって、伝統的な備前焼の技法を用いて一つひとつ手作業で制作されています。土、火、灰、そして時間によって生まれる表情は一つとして同じものがなく、釉薬を施さない表面には、土と焼成による自然な質感がそのまま残り、光を灯すことでさらに奥行きのある表情が現れます。
クリエイティブディレクション&デザイン:MOEBE, Shizuka Tatsuno
製作サポート:株式会社NOMAD
陶器製作:DAIKURA
プロダクト誕生の詳細は、インタビュー記事からもご覧いただけます。
https://select-by.baycrews.co.jp/16555
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企画展 Bread and Butter「Perfect Pair in Bathing」
異なる文化や世代のデザイナーたちが、それぞれの暮らしや文化背景をもとに“Perfect Pair”を提案する企画展「Bread and Butter」に参加しました。
2026年のテーマは「Perfect Pair in Bathing(入浴における理想のペア)」。2つの会場で開催された本展では、デンマーク、フィンランド、韓国、日本、カナダ、イギリスから集まった16組のデザイナーが、それぞれの視点からテーマへの回答を発表しました。


入浴は水から始まります。
辰野しずかは今回のテーマに対し、自身がデザインした「水の器」と、展示される土地の「Local Water」をPerfect Pairとして提案しました。
「水の器」は、水を単なる機能的な存在としてではなく、眺め、触れ、その美しさをあらためて感じるための器です。それぞれの展示場所の水を注ぐと、光や空気によって反射や波紋、移ろう色彩といった繊細な動きが現れ、その表情は周囲の空間へと広がっていきます。
器とその土地の水がひとつのペアとなることで、入浴における水の美しさと、身近でありながら見過ごされがちな水という存在に、あらためて意識を向けることを提案しています。
水の器 ブランド: KORAI https://koraikogei.com/jp/
水の器 デザイン: Shizuka Tatsuno
水の器 製作: Takeyoshi Mitsui
キュレーター:Hee Choi、Myungnyun Kim、Pyeori Jung
写真(1-3枚目):Peter William Vinther
グラフィックデザイン: Eunjung Kwak
Supported by(順不同):Ouve 、 Cebien 、MATARI 、Korean Embassy in Denmark、Nordhavn Winterbaderklub
参加デザイナー(順不同):Ae Office(DE/KR)、EOB(NL/KR)、
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スチール製オブジェ「Moment」|EETAL project
板金加工の新たな可能性を探るEETAL projectが、3daysofdesignに初めて出展しました。会場となったProlog Coffee Barでは、辰野しずかがEETAL projectのためにデザインした「Moment」を含む、8組のデザイナーによる家具やオブジェ、アート作品が展示されました。


Moment
by Shizuka Tatsuno
「Moment」は、約1mmの薄いスチールを折り曲げてつくられた壁面オブジェです。紙をテーブルにそっと置いた瞬間をイメージし、浮遊しているような幾何学的な造形から生まれる陰影が、空間の中で凛とした佇まいとなるようデザインしています。
日本ベネックスの工場を訪れ、板金加工の現場と作り手の技術に触れたことをきっかけにデザインしました。わずかな歪みやズレが目立ちやすい幾何学的な形状をあえて選ぶことで、高度な加工技術を活かしながら、板金の新たな表現の可能性を追求しました。また、接着剤を使用せずスチール素材のみで構成しているため、リサイクルすることも可能です。
クライアント:株式会社日本べネックス(EETAL project:https://www.eetal.com/)
展示クリエイティブディレクション、空間デザイン:KUO DUO
コーディネート:松尾 敬介 (MELLOW TALK)
ビジュアルアイデンティティ、グラフィックデザイン:山口 日和
写真:1–2: Maya Matsuura、3–4: Masaaki Inoue